まずは優れた広告キャッチフレーズの具体例をいくつか提示していきます。実際に効果のあったものを少し改変して掲載しています。当然マーケティング戦略やセールスレター全体などと連動することで価値が決まりますが、わかりやすい見やすい使いやすいものにするために、まずは冒頭のキャッチフレーズの具体例から考えていきます。
●優れた広告キャッチフレーズの具体例として有名なのは、通称ピアノコピーというものです。
物語の名シーンの定番とも言える、「ほとんど期待していなかった多くの人を、衝撃の結果で驚かせる」というパターンを広告キャッチフレーズに応用する例です。数多くの成功例を生み出した非常に重要な基礎的なキャッチフレーズの作り方がわかります。
成功例:「私がピアノの前に立つと、皆笑っていた。しかし、私がピアノを弾き始めた途端…」
このような形で、衝撃の結果を示唆しながら好奇心をかきたて、つぎの広告文を読むように仕向ける古典的な見本例です。この例は、多くの業界で応用することが可能で、実際に多くの企業で使われてます。物語の続きを読ませるテクニックを使っているので、物語を自由に組み立てることができることから推測できるように、多様な広告キャッチフレーズの例があります。他人の目を意識している部分が大きな効果を上げるキャッチフレーズ例ですが、他人の目よりも自己評価や自己満足を重視した場面でも使えます。
具体例をいくつか上げてみましょう。
・いつも退屈な私のプレゼンを前に、会場の空気はだらけきっていた。しかし、私がABCメソッドを使ったプレゼンを始めると…
・肉体が疲れ切っても、眠れない日々が続き、夜はいつも精神的に参っていた。しかし、ABCベッドに横になった瞬間…
・「また、怒られる。」そう思ってビクビクしながら上司のもとに向かう私が、ABCメソッドを使った途端面白いことが起きました。それは…
他人のことを語る例もあります。
・うだつの上がらない営業部のお荷物のあいつが、あっさり私の成績を塗り替えました。恥を偲んで、そいつに教えてもらったのが●●という聞きなれない単語でした。
・「また騙されているのか、馬鹿だな」と見下していたいとこが、なんと今月は私の10倍稼いだのです。何が起きたのか家に直接言ってみて、変わったものを見かけました。それこそが…
他人のことと自分の例を混ぜる例もあります。
・4年間も米国留学して、ほとんど英語が話せないまま帰ってきた馬鹿息子が、日本で2ヶ月で英会話を習得したのです。少しうんざりしながら話を聞いてみると、どうやら私にもできるようで興味が湧いてきたのです。
・ぱっとしない僕の友人が、僕のあこがれの人と付き合い始めた。ショックを受けながら「どこがいいのか?」と聞いてみると彼女から意外な答えが。それをヒントに、最近出会った彼氏持ちの美女を口説いてみると…
こうして注意を引くためのキャッチフレーズの具体例を並べてみると、少しうんざりする感覚もありますが、この物語形式の広告キャッチフレーズは安定的に高い効果があります。60年以上も変わらず、常に一定の効果をあげています。どん底からの成功物語は、強い関心を引くのですね。物語の力を使っていなかった企業が、キャッチフレーズと広告の冒頭で物語を使うことで、売上が爆発的に上がった例は枚挙に暇がないのです。
これらの具体例の効果の高さは実際にテストをしてみるとわかります。
*どんなにうまく行きそうな広告キャッチフレーズでもテストは必ずやってください。これらの具体例を参考にすれば、面白くて反応がよさそうなキャッチフレーズを作れますが、テンションが上がりすぎて、反応率を下げる大きな問題点を抱えているキャッチフレーズを作ってしまう可能性があります。テスト以前に、一晩おいて冷静にみたり、他の人の意見を聞いたりしましょう。ただ、センスのない人も多いので他人の意見はあまり間に受けないでください。
意見を参考にして良い人を見分けるためには、テスト結果の出たキャッチフレーズの成功例と失敗例をそれぞれいくつか提示して、それを見分けられるかを見るとよいでしょう。さすがに確実に見分けられる人はなかなかいませんが、正解率が半分以下の場合はあまり信頼に値しません。ただ、これはよいキャッチフレーズなのかどうかだけを聞く場合の話なので、「どう思ったか」を聞いて参考になる情報をくれる人は大切にしましょう。
お客様の声をキャッチフレーズに使う例もあります。お客様の声を読んでもらうためにもキャッチフレーズを使うと思いますが、キャッチフレーズの文章の続きがしっかりと記載されているのは信頼性アップに繋がります。
・キャッチフレーズなんて何を使っても同じだと思っていました。しかし、テストをしてみたら、売上に10倍の差が出ることがわかりました。ちなみに、一番売上が上がったキャッチフレーズは…。
今までの例はほぼすべて、引きをわかりやすくつけるために「…」で終わりましたが、興味を引ける内容であれば、この形式でなくても良いのです。例を上げてみましょう。具体的な数字で結果を表せば、それだけで魅力的といえる例です。
・テストされたキャッチフレーズをそのまま真似したら、売上が79万円から149万円に増えました。見本例をほぼそのままパクっただけなのにです。
・販売ページの読んで欲しいところに適切なキャッチフレーズをつけたところ、成約率が12%も上がりました。そして、広告費を4倍に増やして売上を13倍にすることが出来ました。
効果のある具体例ばかりを紹介しましたが、業界によってはキャッチフレーズの重要性が十分理解されていて、みんなが同じようなキャッチフレーズを使っている可能性があります。その場合は、それらを客観的に見て、自分が優位に立てるキャッチフレーズの作り方をします。具体例は以下です。
・「キャッチフレーズを変えれば、●●円売上が上がる」なんていう安易なキャッチフレーズが横行していますが、あれにはひどいからくりがあります。
・「誰でも簡単に月100万円稼げます!」なんて怪しいキャッチフレーズが気になる方に、その商売の実態をお教えします。
はっきりと、「以下の文章を読んでください」と書くのもお勧めです。そうする理由が明確なキャッチフレーズならうまくいきます。してほしいことははっきり書いたほうがいいのです。あえて書かないで好奇心をかきたてるのとは別の重要な方法です。これも具体例を一つ提示します。
・「キャッチフレーズを変えれば、●●円売上が上がる」なんていう安易なキャッチフレーズの真実をお伝えしますので、今すぐ下記の文章をお読みください。
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キャッチフレーズで伝えたいメッセージを強烈に伝えるためには、事実を魅力的な言葉で伝えることが大切ですが、やり過ぎると見込み客の一部が広告のメッセージを理解しそこねるので注意が必要です。
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広告のキャッチフレーズを作る際に重要なポイントは「衝撃の事実」「面白さ」「役立ち度」です。「衝撃の事実」は、業界人にとって普通のことでも見込み客にとって衝撃の事実であれば良いと考えてください。「面白さ」は見込み客にとっての面白さです。ユーモアセンスはコミュニティごと個人ごとに違いますから、しっかり見込み客に合わせた面白さを表現しましょう。「役立ち度」は、「あなたのためになりますよ」ということを見込み客にわかりやすく伝えるとよいです。具体的な「衝撃の事実」がなくても、「面白さ」や「役立ち度」がずば抜けていれば、それは見込み客に衝撃を与えて、強い関心を抱かせます。
1.キャッチフレーズの作り方において「衝撃の事実」が大切です。
広告のキャッチフレーズですから、「衝撃の事実」に見える内容を「見込み客にとって衝撃的な」部分だけを抜き出すことも考えられます。一部の語句を除くことで「衝撃の事実」だと期待してもらいやすくなります。まずは、衝撃の事実で関心を引くことが大切なのです。文字数の限られた広告キャッチフレーズなら、一部の情報のみ伝えるのは普通です。あとで、「なるほど。そういうことか。」と思える説明を加えれば良いのです。もちろん、そういった誠実さもないと詐欺師扱いされるだけです。
2.キャッチフレーズの作り方において「面白さ」を実現する方法とは?
文章を読ませるためには「面白さ」が一番大切ですが、広告のキャッチフレーズは「面白そう」と思ってもらうことが一番大切です。特に、広告の続きを読みたくなるようなキャッチフレーズを書くのが一番大切です。業界に消費者として溶け込んでいれば、見込み客の喜ぶユーモアセンスを発揮できるでしょう。大切なのは関心を引くことなので、ユーモアセンスというよりはエンターテイメント性を大事にするのもよいでしょう。見込み客のコミュニティに入ってコミュニケーションを積極的に行えば、その見込み客が喜ぶ言葉を知ることができます。
3.キャッチフレーズの作り方において「役立ち度」は単純で強力な武器になります。
「役立ち度」は、具体的に見込み客に約束できることを簡単に書きましょう。期間や金額など数字を使って提示するとわかりやすく、効果も高いです。一番の成功例や理論値を公開するとキャッチフレーズの後に読んで欲しい広告への見込み客の関心を引くことができます。煽られやすい人ではなく堅実な人に読んで欲しいなら、平均的な成功例や平均値を公開するといいでしょう。「一番の成功例や理論値」ばかりを紹介する、煽るキャッチフレーズが多すぎる業界では、控えめな物言いが注意をひくこともあります。そして、控えめなキャッチフレーズを使うと、購入後の信頼度が増すので、長期的に安定して収益を上げていきたい場合に向いています。
商品が良く売れるキャッチフレーズの作り方の基礎は、以下の三つです。
・具体的な数字を使うことで、分かりやすく信頼できるようにする。(「すごい」などの形容詞よりははるかに具体的に広告商品の魅力が伝わり、嘘ではないだろうと思ってもらえます。)
・優れた部分を抽出して、「嘘だろ?」と注目させる。(魅力的な条件を提示して、あとあと追加条件を出していくのが、今一番反応が良い広告やキャッチフレーズのありかたです。)
・キャッチフレーズを見たときの見込客の考え方を想像する。(広告の反応率のデータを正確に取れるのが一番ですが、それは無理でも具体的に想像していくと、よりよい作り方にたどり着けます。)
広告商品の作成に関わっている場合は、作り方よりも伝えたい内容に集中したほうがより優れたキャッチフレーズを作れるようになれます。